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小松姫プロジェクトと城に入れなかった忠勝



↑群馬県利根沼田地区で、非公式でありながら、小松姫を中心に萌おこしをしていこうという有志団体「小松姫プロジェクト」さんの動画です。

【公式サイト】小松姫プロジェクト http://www13.plala.or.jp/komatsuhime/

小松姫もさることながら、夫の真田信幸(信之)さんも負けず劣らずかわいらしい(つω`*)
この動画の最後の方に出てくる、姫の尻に敷かれている(でもまんざらでもなさそうな)信幸(信之)さんがけっこうツボです。


小松姫の逸話というと、例の、舅と義弟を沼田城に入れなかった話が有名ですが、実は彼女の父本多忠勝も似たような経験をしたという逸話があります。しかも忠勝の方が締め出し食らっております(!)

【「名将言行録」内藤正成編より】

ある日、二俣城を攻めるため、内藤正成を城の留守番に残して浜松城を出た家康公。
しかし、夜戦をしたものの激しい豪雨にあい、急きょ浜松城に引き返すことになりました。

殿と一緒に出陣していた本多忠勝は部下を先に城へ遣わし、本隊が城に帰還すると告げさせたのですが、
忠勝の部下が城門の前で開門を要求しても、城の留守居役の正成はいっこうに開けてくれません。

ついには忠勝自らやってきて、真っ暗な中、城門を手でどんどんと叩いて

忠勝「おーい、わしじゃー、平八じゃー。開けてくれー。」
と叫んでも閉じたままの城門…。

櫓に出てきた正成、
正成「何者ぞ。」
忠勝「何者ぞって…声を聞けばわかるだろうが!わし!」
正成「ああ?声?そんなもの信用できるか。」
忠勝「そんなもんって…」
正成「とっととそこを退け。(部下に向かって)こいつが退かずば撃ち殺せ!」
すでに鳥銃に火縄を挟ませて迎撃用意している正成の兵。
忠勝「うわああこいつマジだやばい」

忠勝はやむなく本隊の旗本に事の次第を連絡すると、何と家康公はただ一騎で門前にやってきて
家康「四郎左衛門(正成の通り名)はおるか、わしじゃ。今帰って来た。」
とわざわざ声をかけたのです。

まあふつうならここで疑いを解き、開門するものですが
正成はさすがに殿の声音は聞きとったものの、鉄砲狭間からちょうちんをつるして外に出し(!)、殿の顔を確かに見定めると、櫓の上から急いで下りてきて自ら門を開けて出迎えたといいます。

忠勝「(オレのときにはちょうちんも出さなかった…ぶつぶつ)」

家康公は
「正成に城を守らせれば敵に謀将がいても決して侵入は許さないであろう(^▽^;) 」
といって再三ほめたといいます(ほめにゃしゃーない…)。


…というエピソードを忠勝が娘に話して、それを小松姫が記憶にとどめていたのかもしれないなーと思うとちょっとほほえましいですね。
忠勝「まったくあの時の四郎左衛門のじーさんには参ったわい。」
小松「内藤様…かっこいい!」
忠勝「えっ」

とかなんとか。

ちなみに内藤家は弓矢鉄砲がお家芸のような家ですが、正成はその中でも「軍神四郎左衛門」といわれる弓矢の名手でした。
戦ではとにかくクールで、一向一揆の時、一揆側になった舅(石川氏)を「戦に私情は挟まぬ」といって容赦なく射殺しております。
この様子を見ていた石川数正が、隣の殿に
「殿、あれこそが真の三河武士ですよ。」
と言ったというエピソードがあります(石川一族が殺されてるのを見てクールに言い放つ数正も数正だが)。


今日の一枚。
沼田には行ったことがないのですが、以前小松姫の取材に行った信州上田での一枚。
小松姫プロジェクトと城に入れなかった忠勝_b0238507_11484427.jpg

駅前に真田の六文銭!ほかにもあちこちで家紋を見かけたり、お店でも真田にまつわるメニューがあったり…。好きな武将が地元でこれだけ大事にされていたらファンは嬉しいと思うなあ…。
素直に上田の真田愛は本当に羨ましいと感じました!
by mikabushi | 2014-02-05 23:53 | 日記